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親の話を聞く12の質問と聞き方

親や家族に話を聞くときの「聞く前の一言」、質問の選び方、誘導しない聞き方、話したくなさそうなときの対応をまとめました。質問そのものは「家族に聞く12の質問」で選べます。

この記事では、親や家族に話を聞くときの「聞き方」をまとめます。質問カードそのもの(12問と、答えやすくする補助の質問)は、家族に聞く12の質問にあります。ここでは、どう切り出し、どう聞き、どう終えるかを扱います。

「親」と書いていますが、祖父母や配偶者、きょうだい、大切な人に聞くときも同じです。

聞く前の一言

いきなり「昔の話を聞かせて」と言うと、相手が構えてしまうことがあります。何のために聞くのか、どこまで話せばいいのかを、先に伝えておくと話しやすくなります。

たとえば、こんな一言から始められます。

「昔の話を、少し聞かせてもらえないかな。全部じゃなくて、ひとつだけでいいから」

「家族のために、小さな本にしたいと思ってる。見せるのは家族だけのつもり」

「話したくないことは、話さなくていいからね。途中でやめてもいいよ」

「忘れないようにメモを取ってもいい?」

録音したい場合は、メモのときと同じように、先に許可をもらいます。録音の扱いは「録音した話を文章にするときに残したい言葉」にまとめています。

聞く前に伝えておきたいこと:

  • 何のために聞くのか
  • 誰に見せる予定か
  • 話したくないことは、話さなくてよいこと
  • 途中でやめてもよいこと、あとから「書かないで」と言ってもよいこと
  • メモや録音をするかどうか(録音は先に許可をもらう)

時間は20〜30分くらいで区切ると、話す人も聞く人も疲れにくくなります。写真や古い道具が手元にあれば、話のきっかけになります。

質問の選び方

1回に聞くのは、1〜3問で十分です。12問すべてを1日で聞く必要はありません。

最初は、場所や食べもの、遊びのように、思い浮かべやすいものについての質問が答えやすいことが多いです。考え方や残したい言葉のような質問は、何度か聞いて、話しやすくなってからでもかまいません。

こんなとき 選びやすい質問
初めて聞く。お互いに少し緊張している 01 子どものころの遊び、02 よく過ごした場所
写真やアルバム、古い道具が手元にある 02 よく過ごした場所、03 昔の暮らしの出来事
料理の話が好き、台所に立つことが多い 06 思い出す味 → 07 その料理を作っていた人
仕事の話をよくする 04 初めて任されたこと、05 長く続けてきたこと
何度か聞いて、話しやすくなってきた 10 変わったこと・変わらないこと、11 大切にしてきたこと、12 残しておきたい言葉

07のように、前の答えを受けた質問もあります。06で思い当たる料理がなければ、07は飛ばして別の質問にしましょう。答えにくそうな様子なら、その場で質問を替えてかまいません。

誘導しない聞き方

聞く側が答えを先に決めてしまうと、話す人は「そうだね」と合わせるだけになりがちです。気持ちや出来事を決めつけない聞き方にすると、本人の言葉が出てきやすくなります。

「楽しかったでしょう?」

「そのころのことを、もう少し聞かせてもらえますか」

「大変だったよね」

「そのとき、どんなふうに過ごしていましたか」

「お母さんが作ってたんでしょ?」

「その料理は、誰が作っていましたか」

「それって昭和40年ごろだよね?」

「いつごろのことか、覚えていますか」

ほかにも、次のことを気にかけると、話の流れを止めずに聞けます。

  • 一度にひとつだけ聞く。 「どこで、誰と、何をしたの?」と重ねると、答えにくくなります。
  • 相手の言葉で聞き返す。 「ごま油のにおい、ですか」のように、相手が使った言葉をそのまま返します。
  • 沈黙を急いで埋めない。 思い出している途中のことがあります。
  • 年や日付を問い詰めない。 「わからない」も大切な答えです。そのまま「時期は不明」と書いておけば十分です。
  • その場で訂正しない。 記憶違いかもしれないと思っても、まず聞いたとおりに書き留め、あとで本人に確かめます。

話したくなさそうなとき

返事が短くなる、話題を変える、黙ってしまう、「そんなこと聞いてどうするの」と言われる——こうしたときは、無理に続けないでください。

  • 「じゃあ、別の話にしようか」「今日はここまでにしよう」と切り上げる。
  • その話は本に書かない。すでにメモしていたら、本人に確かめて外す。
  • あとから「やっぱり書かないで」と言われたら、それに従う。

家族の間でも、話さない自由、途中でやめる自由、書かない自由、公開しない自由があります。

病気やお金、家族の間の事情など、繊細な話が出てくることもあります。聞き手のほうから深く掘り下げず、本に書くかどうかは、あとで本人と決めましょう。話に出てきたほかの人(親戚や友人など)のことも同じです。その人自身の話でもあるからです。

聞いたあとに

その日のうちに、メモを整えておくと、記憶が新しいうちに書き足せます。

  1. 本人が話したままの言葉を「」に入れて書く。
  2. 聞き手がまとめた内容、わからないこと(不明点)を、本人の言葉とは分けて書く。
  3. 最後にお礼を伝える。次に聞きたいことがあれば、別の日に。

分けて書くためのシートは最初の1章キットの2〜3ページにあります。パソコンやスマートフォンで整えるなら、1章づくりの STEP 2 も使えます。原稿ができたら、本人に読んでもらって確かめます(キットの「本人確認チェックシート」)。

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