原稿ができたら、本の形にして渡したくなります。ただ、最初から立派な製本にする必要はありません。部数と、渡す相手と、どれくらい長く残したいかで、方法を選びます。
この記事では、家族の本を印刷・製本する方法を比べます。
先に決める3つのこと
- 部数:本人用の1部だけか、きょうだいや孫にも配るか。
- ページ数:1章(8ページほど)か、何章もある本か。
- いつまでに:誕生日や法事など、渡す日が決まっているか。
この3つで、向いている方法が変わります。
方法の比べ方
| 方法 | 向いている場合 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 家庭のプリンター+ホチキス | 1〜数部、8〜20ページほど | 両面印刷の向き、インクの残り |
| コンビニのマルチコピー機 | プリンターがない、数部だけ | PDFにしておく、用紙の大きさ・両面の設定 |
| 印刷会社の冊子印刷 | 10部以上、ページが多い、表紙をしっかりさせたい | 入稿の条件、納期、送料 |
| 製本の工房・自費出版のサービス | 布や厚紙の表紙、長く残す一冊 | 費用、どこまで手伝ってもらえるか、データの扱い |
家族に数部渡すだけなら、家庭のプリンターやコンビニの印刷で十分なことが多いです。
A5の中とじを家で作る
このサイトの「最初の1章キット」にある本のテンプレートは、A5・8ページの中とじを想定しています。
- PDFビューアーの印刷の画面で「小冊子」を選び、用紙をA4、両面印刷にします。多くのPDFビューアーには、ページの順番を自動で並べ替えて、A4の両面に2ページずつ印刷する機能があります。
- 刷り上がった紙を重ね、真ん中で二つ折りにします。
- 折り目の上から、ホチキスで2か所留めます。奥まで届く中とじ用のホチキスがあると楽です。ない場合は、紙の下に消しゴムなどを置いて針を通し、裏から手で折り曲げる方法もあります。
- 最初に1部だけ作って、ページの順番と向きを確かめてから、残りを印刷します。
中とじ用のホチキスを探すときは、こちらから:楽天市場で中とじ用のホチキスを探す広告/Yahoo!ショッピングで中とじ用のホチキスを探す広告
両面印刷は、プリンターによって「長辺とじ」「短辺とじ」の設定で向きが変わります。1枚だけ試し刷りをすると、無駄が減ります。
キットのPDFは、家庭で試すための「読み順」のレイアウトです。印刷会社に頼む場合は、そのまま入稿せず、各社の条件に合わせてデータを作り直します。
印刷会社に頼む前に確かめること
冊子印刷を頼む場合は、注文の前に、印刷会社の案内で次のことを確かめます。条件は会社ごとに違います。
- 受け付けるデータの形(PDFか、どの形式か)と、仕上がりの大きさ
- 塗り足し(仕上がりより外側に背景を伸ばす部分)が必要か
- ページ数の決まり(中とじは4の倍数になることが多い)
- 用紙の種類と厚さ、表紙の加工
- 納期(土日を含むか)と送料、少ない部数でも頼めるか
- 写真を入れる場合の画像の解像度
- データの保管や削除の扱い(家族の個人的な話を預けることになるため)
はじめて頼むときは、少ない部数で1回作ってみて、仕上がりを確かめてから増やす方法もあります。
冊子の印刷を受け付けるネット印刷の一つに、ネット印刷通販のプリントアース広告があります。仕上がりの大きさ・とじ方・ページ数・部数ごとの料金と納期は、注文する前に公式の案内で確かめてください。
写真を入れるとき
- 写っている人に、本に入れてよいか確かめます。亡くなった人の写真は、家族で話し合って決めます。
- 家庭のプリンターでは、写真の色が画面より暗く出ることがあります。試し刷りをして、明るさを調整します。
- 古い写真の取り込み方は「古い写真をデジタル化して本に使う」にまとめています。
渡す前に
- 本人の確認がすんだ原稿で印刷します。確認の手順は「録音した話を文章にするときに残したい言葉」の「本人への確認」にあります。
- 誤字が見つかっても、家族の本なら手で直して渡してもかまいません。直したことを書き添えておくと、次に刷るときに反映できます。
- 原稿のデータ(文書ファイルやPDF)も、本と一緒に残しておきます。あとで増刷したり、章を足したりできます。
最後に、次のことを確かめておきましょう。
- 部数・ページ数・渡す日を決めた
- 1部だけ試しに作って、ページの順番と向きを確かめた
- 印刷会社に頼む場合は、入稿の条件と納期・送料を確かめた
- 写真に写っている人に、本に入れてよいか確かめた
- 本人の確認がすんだ原稿で印刷した