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家族の本を1冊だけ、背表紙のある本(無線綴じ)にする

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自分史や家族の話を、背表紙のある本(無線綴じ)にして1冊から作る方法。1冊から頼める印刷所の例で、仕様の決め方、料金表の読み方、届く日の数え方、注文の前に確かめること(入稿の形・部数・送料)をまとめました。

白いページを開いたノート

何章か書きためた家族の話や自分史を、ホチキスで留めた冊子ではなく、本棚に立てられる「背表紙のある本」にしたい、という場合があります。家族の本では、本人に渡す1冊や、きょうだいの分の数冊だけを作りたい、ということもあります。

この記事では、背表紙のある本(無線綴じ)を、1冊から頼む方法に絞ってまとめます。家庭のプリンター・コンビニ・印刷会社の比べ方は「家族の一冊を印刷・製本する方法」、印刷会社に出すデータの作り方は「家族の本を印刷会社に頼むときのデータの作り方」にあります。

無線綴じは、背表紙のある綴じ方

無線綴じは、本文の紙の背を糊で固め、表紙でくるむ綴じ方です。針金(ホチキス)を使わず、背表紙ができます。ホチキスで留める中とじでは、背表紙はできません。無線綴じでは、背の厚さ(背幅)が本文の紙とページ数で決まり、表紙のデータは背幅を含めた大きさで作ります(下の「仕様を決める」の背幅の項目)。

向いている原稿や、見開きの開き方など、中とじと無線綴じのほかの違いは、「家族の本を印刷会社に頼むときのデータの作り方」の「中とじと無線とじ」の節にまとめています。

まだ1章(8ページほど)なら、まず家庭で中とじを1部作って読み合わせる方法があります(「家族の一冊を印刷・製本する方法」)。下で例に挙げる印刷所の無線綴じは、本文が16ページからです。

1冊から頼める例:同人誌の印刷所「ペンタロー」

例として、ペンタロー広告(株式会社ニューエッジ、東京都江戸川区)の無線綴じの案内を見ていきます(2026年10月22日確認)。

名前のとおり、同人誌(個人や仲間で作って配ったり売ったりする本)の印刷が中心の印刷所です。サイトには、同人誌のイベント会場への搬入、奥付の書き方、成人向けの表現についての注意など、同人誌のための案内も並んでいます。よくある質問では、法人ではなく個人でも注文でき、全体の約4割が個人の客だと説明されています。

項目 公式の案内(2026年10月22日確認)
本文のページ数 16〜300ページ。注文表では、表紙とは別に本文のページ数を選ぶ。本文が奇数ページのときは、最後に白いページが入る
大きさ A4・B5・A5・B6・A6(文庫本の大きさ)・新書の大きさ
表紙の加工 表紙のPP加工(表面に貼る透明なフィルム)のあり・なしは、別の商品として分かれている
綴じる向き 右綴じ・左綴じ・天綴じから選ぶ
部数 A5の注文表は、1冊の行から始まる
発送日 注文表で、2〜10営業日発送の中から選ぶ。日数が長いほど料金が下がる
休み 土日祝日は、データの確認と出荷をしない(営業日に数えない)
注文と入稿 会員登録をして注文したあと、マイページから原稿のデータを送る(注文の前には送れない)
支払い 銀行振込・クレジットカード(どちらも前払い)、後払い(決済手数料550円)

出典:無線綴じ製本の案内・よくある質問・特定商取引法に基づく表記・会社情報(2026年10月22日確認)。このリンクは広告ではない通常の公式リンクです。

仕様を決める:表紙・本文・ページ数・綴じる向き

注文表では、次のような項目を選びます。用紙・色・ページ数などを変えると、料金も変わります。家族の本で迷いやすいところを挙げます。

  • 大きさ:このサイトのキットはA5(148×210mm)で作っています。同じ大きさにそろえると、原稿を作り直す手間が減ります。
  • 本文の色:文字が中心ならモノクロ、写真をカラーで見せたいならフルカラーを選びます。
  • 表紙の色:表紙の外側(表と裏)と内側の色を、決まった組み合わせ(外側カラー・内側印刷なし、など)の中から選びます。
  • 綴じる向き:縦書きの本は右綴じ、横書きの本は左綴じが基本です。向きをまちがえると、ページの進む向きが逆になります。
  • 背幅:無線綴じの背の厚さは、本文の紙の種類とページ数で決まります。公式の早見表(目安)では、本文が上質紙70kgの場合、40ページで約2mm、100ページで約5mm、200ページで約10mmです。背表紙に題名を入れたい場合、背幅が数ミリなら、入る文字はごく小さくなります。表紙のデータは背幅を含めた大きさで作るため、公式のテンプレートと、無線綴じの案内のページにある背幅の計算の道具で確かめます。

料金表の読み方(A5・本文40ページ・1冊の例)

ペンタローの注文表は、縦が部数、横が発送までの営業日数の表で、料金は税込で表示されています。ページを開いたときに出ている料金は、初期の仕様(本文16ページ・フルカラーなど)のもので、A5では1冊4,880円前後(10営業日発送)でした。自分の原稿の仕様に選び直してから読みます。

文字が中心の家族の本を想定して、次の仕様に選び直したときの表示です(2026年10月22日8時台に確認)。

  • A5・タテ型(縦長の本)・右綴じ
  • 表紙:コート紙110kg、外側はカラー・内側は印刷なし、PP加工なし
  • 本文:上質紙70kg・モノクロ・40ページ
部数 10営業日発送 5営業日発送 2営業日発送
1冊 5,020円 5,400円 12,600円
3冊 5,710円 6,140円 14,330円
5冊 6,400円 6,880円 16,060円

料金の表示は、同じ日のうちにも変わりました。同じ日の7時台に同じ仕様で開いたときは、この表と同じか10〜40円高い金額(1冊・10営業日発送で5,030円など)でした。表の金額は目安として読みます。

この表から読み取れること:

  • 部数ごとの合計を見比べる:確認したとき(10営業日発送)は、1冊が5,020円、5冊が6,400円で、差は1,380円でした。きょうだいや孫の分も作るか迷っているなら、部数ごとの合計を見比べてから決めます。
  • 急ぐと高くなる:同じ1冊でも、2営業日発送(12,600円)は10営業日発送(5,020円)の2倍以上です。渡す日が決まっているなら、早めに原稿を仕上げて、日数の長い発送日を選びます。
  • PP加工ありは別の表:A5のPP加工ありの商品では、発送日の選択肢が3〜11営業日と、加工なしより1日ずつ長くなっていました。

出典:A5無線綴じ製本の注文表・A5無線綴じ製本(PP加工あり)の注文表(2026年10月22日確認)。このリンクは広告ではない通常の公式リンクです。

料金は変わることがあります。注文する前に、ペンタロー広告のサイトで無線綴じの注文表を開き、自分の原稿の仕様を選び直して確かめてください。よくある質問では、料金を選んだあとの画面から、見積書をPDFで作れると案内されています。家族と費用を相談するときに使えます。

届く日の数え方:「受付日」から数える

「〇営業日発送」は、注文した日からではなく、「ご注文受付日」から数えます。公式の案内では、受付日が決まるには、次の2つがそろう必要があります。

  1. 印刷所から「入稿データチェック完了」のメールが届くこと(入稿から通常半日〜1日ほど。混み具合で変わる)
  2. 入金が確かめられること(クレジットカードなら注文の完了の時点、銀行振込なら入金が確かめられた時点)

後払い(後払いドットコム)を選んだ場合に、受付日がいつ決まるかは、確かめた案内には書かれていませんでした(法人向けの請求書後払いは、審査を通った時点とされています)。後払いを使うときは、注文の前に確かめます。

受付日の次の営業日を1営業日目として数え、土日祝日は数えません。たとえば、10月22日(木)に受付日が決まった場合、10営業日発送は11月6日(金)の発送です(公式の発送予定日の早見表、2026年10月22日確認)。

発送日は、届く日ではありません。発送予定日の早見表では、東京から発送した場合の「最短」のお届けの目安が、地域によって翌日〜翌々日とされています(天候や交通事情で、確約はできないとされています)。ただし、よくある質問では、通常の宅配便の場合、北海道・九州・沖縄は2〜3日以降のお届けになると書かれていて、早見表(北海道・九州・沖縄は翌々日の午前中)と食い違います。誕生日や法事など、渡す日が決まっているときは、渡す日から「届く日」「発送日」「受付日」「データの確認」「入稿」「本人の確認」の順にさかのぼって予定を立てます。

出典:ご注文の流れ・配送/送料について・発送予定日の早見表・よくある質問・特定商取引法に基づく表記(2026年10月22日確認)。このリンクは広告ではない通常の公式リンクです。

注文の前に確かめること(案内どうしで食い違うところ)

公式の案内の中に、書いてあることが食い違うところがありました(2026年10月22日確認)。どちらが正しいかはこのサイトでは決められないため、両方をそのまま挙げます。注文の前に、問い合わせや注文の確認の画面で確かめてください。

入稿の形:PDFだけか、元のファイルとPDFの両方か

  • よくある質問では、WordやPowerPointで作ったデータは、PDFに保存して入稿するよう案内されています。
  • データ作成ガイドでは、Microsoft Officeで作った場合は、元のファイルとPDFの両方を入稿するよう案内されています。片方だけだと、印刷に進めない場合があるとも書かれています。

Wordで原稿を作った場合は、元のファイルとPDFの両方を手元に用意しておき、どちらを送るかを注文の前に確かめます。ほかにも、データ作成ガイドと入稿の案内には次のことが書かれています。

  • ファイル名は半角の英数字にする(日本語のファイル名は文字化けの原因になる)
  • 1回に送れるのは500MBまで
  • できあがったPDFを、あとからPDFの編集ソフトで直した部分は印刷に反映されない。直すときは、元のファイルを直してからPDFを作り直す
  • 紙の端まで色や写真を入れる場合は、上下左右に3mmの塗り足しをつける

部数:1冊から頼めるのは、どの商品か

  • 無線綴じの注文表は、1冊の行から始まります。
  • 一方、題に「1冊から」とある中とじの商品のページは、本文に「部数は10部から」と書かれていました。中とじを1冊だけ頼みたい場合は、その商品の注文表で、選べる部数を確かめます。
  • 試しの1冊(試作品)を無料で作るのは、原則50冊以上の注文に限ると案内されています。50冊未満の場合は、最小の部数で注文して仕上がりを確かめるよう書かれています。家族の数冊の注文では、試しに頼む1冊も、ふつうの注文になります。

発送までの日数:2〜7営業日か、2〜10営業日か

  • 配送のページでは、同人誌印刷の納期は、受付日から2〜7営業日とされています。同じところに、発送できる日数は商品によって違うとも書かれています。
  • 無線綴じの案内では、発送日は2〜10営業日とされています。A5の注文表で選べるのは、2・3・4・5・7・10営業日発送でした。

選べる日数は、頼む商品の注文表で確かめます。

送料:送料込みか、別にかかるか

  • 配送のページでは、送り先が1か所なら全国送料無料(送料込みの価格)で、2か所目からは1か所ごとに1,500円(税別)とされています。1,500円は、税込にすると1,650円です。
  • よくある質問では、複数の場所へ送る場合、宅配便1か所につき送料1,620円と書かれています。
  • 特定商取引法に基づく表記では、商品の代金のほかに、送料・消費税などを負担すると書かれています。

送り先が1か所でも、送料がかからないかは、注文の確認の画面の合計で確かめます。きょうだいの家に1冊ずつ直接送りたい場合は、1か所ごとの送料が加わる前提で見積もります。

出典:配送/送料について・データ作成ガイド・印刷データ入稿・中とじ(題に「1冊から」とある商品)(2026年10月22日確認)。このリンクは広告ではない通常の公式リンクです。

キャンセルと、刷り上がったあとのこと

  • キャンセル:特定商取引法に基づく表記では、注文内容の変更は「データチェック完了」までは対応でき、完了後はキャンセルできないとされています。よくある質問では、印刷の工程の前までは変更・キャンセルでき、その場合キャンセル料はかからないが、基本的にデータチェックのあとすぐに印刷に入る、と説明されています。同じよくある質問の別の答えでは、データチェック完了の連絡のあとは、再入稿もキャンセルもできないとされています。案内どうしで違うのは、「印刷の工程の前」までか、「データチェック完了」までか、という点です。変更やキャンセルをするかもしれないときは、データチェック完了の連絡が来る前に連絡します。
  • 返品:受注生産のため、自分の都合による返品や交換はできません。不良品は、印刷所が品質を許容範囲の外と判断し、かつ商品の到着から1週間以内に連絡した場合に限り、良品と交換すると案内されています。一部でも使った場合は、返品も交換もできないとされています。
  • 誤字は自分で見つける:印刷所のデータチェックは、データが印刷に適しているかを見るもので、文字やレイアウト・デザインの内容は対象外と説明されています。誤字や、本人に確かめていない箇所が残っていても、そのまま刷られます。入稿の前に、本人の確認と読み合わせを終えておきます(「録音した話を文章にするときに残したい言葉」)。
  • 色:Word などで作ったデータは、画面用の色(RGB)から印刷用の色(CMYK)に変えて刷るため、画面で見る色と仕上がりの色は変わると案内されています。

家族の話を預けるとき

  • データの保管と削除:入稿したデータを、印刷所がいつまで保管し、いつ消すかは、確かめた案内(よくある質問・データ作成ガイド・入稿の案内・利用規約・個人情報の取り扱い・特定商取引法に基づく表記)には書かれていませんでした。気になる場合は、注文の前に問い合わせます。
  • 奥付の連絡先:奥付の案内のページでは、同人誌を作る場合に、本の最後に発行年月日・サークル名・連絡先・印刷会社名を書くよう求めています。家族の本に同じ記載が要るかは、確かめた案内には書かれていませんでした。本に連絡先を載せたくない場合は、注文の前に確かめます。
  • 本人と、写っている人の了承:印刷所に原稿を送ることは、家族の話を外に預けることでもあります。本に入れてよいか、印刷に出してよいかを本人に確かめ、写真に写っている人の了承ももらっておきます(「古い写真をデジタル化して本に使う」)。

出典:奥付表記について・ご利用規約(2026年10月22日確認)。このリンクは広告ではない通常の公式リンクです。

ほかの印刷所と比べるときも、本文のページ数の範囲、1冊から頼めるか、受付日の数え方、送料、入稿の形、データの保管を、同じように確かめると違いがわかります。

最後に、次のことを確かめておきましょう。

  • 渡す日と部数を決め、本文のページ数を数えた
  • 大きさ・本文の色・綴じる向き・背幅を決めた
  • 自分の原稿の仕様に選び直してから、料金表を見た
  • 受付日が決まる条件と、発送日から届く日までの日数を確かめた
  • 入稿の形(PDFだけか、元のファイルも要るか)と送料を、注文の前に確かめた
  • 本人の確認と読み合わせを終えてから入稿した

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