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粘着式アルバムの写真をはがす前に|はがす・台紙ごと残すの判断

台紙に貼って透明なシートをかぶせる粘着式のアルバム(フリー台紙)から、古い写真を取り出したいときの判断のしかた。はがす前にページごと撮ること、はがしてよい写真とやめたほうがよい写真の見分け方、はがさずに台紙ごと取り込む方法とアルバムのまま頼めるサービスの例、取り出した写真のしまい方をまとめました。

はがす前に、ページごと撮る。 ページを撮る:台紙ごと記録してから。はがせるか見る:浮いているか、貼りついているか。無理なら残す:台紙ごと取り込む・頼む
この記事の要点をまとめた図解。詳しい手順と例は本文で確認できます。
家族の写真をまとめたアルバムと筆記具

台紙に写真を並べて、上から透明なシートをかぶせる粘着式のアルバム(「フリー台紙」とも呼ばれます)は、実家のアルバムによく見られます。古いものでは、写真が台紙に貼りついて取れなくなったり、透明なシートが黄ばんだりしていることがあります。

先に結論を書きます。はがす前に、ページごと写真に撮ります。 写真の端が浮いていて、軽い力で動くものだけをはがし、少しでも抵抗があるものは無理にはがしません。はがせない写真は、台紙ごと取り込めば、デジタルの写真として本やアルバムに使えます。

なぜ、無理にはがさないのか

写真は、表面の薄い層に画像がのっています。台紙に貼りついた写真を引っぱると、写真が曲がって表面が割れたり、裏の紙が台紙に残って破れたりします。一度傷んだ写真は、元どおりにはなりません。

また、粘着式の台紙そのものが、長い保存には向かないとされています。米国議会図書館は、写真の保存に、色のついた台紙や「マグネット式」、粘着式の台紙のアルバムを避けるよう勧めています(Library of Congress「Care, Handling and Storage of Photographs」。英語)。また、キヤノンは写真の保存について、塗料や接着剤などから出るガスはプリントに有害だと説明しています(キヤノン「プリント講座【上級編】Lesson 20 プリントの保存」。部屋の壁材や家具などの話で、アルバムの台紙について書いたものではありません)。

いま使っている粘着式のアルバムが、すべて傷みやすいという意味ではありません。製品によって台紙の素材は違います。古いアルバムで、写真が貼りついている・シートが黄ばんでいる、という状態なら、取り出すかどうかを考えるきっかけになります。

はがす前に、ページごと撮る

はがす作業の前に、ページ全体を写真に撮っておきます。並べ方や、台紙に書いた文字も、家族の記録になります。

  • ページの番号か、アルバムの表紙を最初に撮った
  • 透明なシートの上から、反射しない角度でページ全体を撮った
  • 台紙に書かれた文字(日付・場所・名前)が読めるように、近づいても撮った
  • 撮ったデータを、アルバムごとのフォルダに分けた

撮り方は「古い写真をデジタル化して本に使う」にまとめています。広島県立文書館が被災した写真について示した手引きでも、作業の前に必ずデジカメで撮影しておくことが勧められています(広島県立文書館「土砂災害で被災したアルバム・写真への対処法(手引き)」。2014年12月。透明なシートのある糊付き台紙のアルバムも対象にしています)。

はがせるかを見分ける

写真の様子 判断
透明なシートをめくると、写真が台紙から浮いている はがしてよい。シートをゆっくりめくってから取り出す
写真の端だけが浮いていて、軽く持ち上げると動く 浮いている側から、写真を曲げないように少しずつ
写真全体がぴったり貼りついていて、持ち上げると抵抗がある はがさない。台紙ごと取り込む
透明なシートが写真の表面にくっついている はがさない。シートごと取り込む(シートをはがすと表面がはがれることがある)
写真が割れている、表面がはがれかけている 触らない。台紙ごと取り込み、必要なら保存や修復の専門家に相談する

はがすときは、写真を手前に折り曲げないことが大切です。写真と台紙のすき間に、薄くて平らなもの(パレットナイフなど)を差し込むとはがしやすい、と広島県立文書館の手引きは説明しています。ただし、この手引きは土砂災害で被災した写真についてのもので、乾いた粘着台紙にそのまま当てはまるとは限りません。少しでも抵抗があれば、手を止めます。

糸やデンタルフロスを差し込む、ドライヤーで温める、といった方法も紹介されることがありますが、写真や台紙を傷める恐れもあります。大切な写真で試すのは避けます。

はがさずに残す方法

台紙ごと撮る・スキャンする

はがせない写真は、台紙ごとスマートフォンで撮るか、スキャナーで読み取ります。透明なシートの反射が気になる場合は、窓に対して斜めの位置に立ち、照明が映り込まない角度を探します。

アルバムのまま頼む

アルバムのまま送って、写真をデジタルにできるサービスもあります。

  • ナカバヤシ「フエルスキャンサービス」:写真を台紙からはがさずに、アルバムのまま送ってデータにできると案内されています(ナカバヤシのお知らせ。2019年2月)。料金は1冊200枚までで、たとえばスタンダードスキャン(300dpi・ページ全体のデータなし)では、通常プラン(約2か月)が3,850円、ゆっくりプラン(約4か月)が2,750円(いずれも税込)。ほかに基本料金1,100円と送料がかかり、200枚を超えると100枚ごとに加算されます(フエルスキャン 料金。2026年10月27日に確認)。

写真店でも、アルバムのまま預かってデータにするサービスを用意している店舗があります。料金や日数は店舗ごとに違うので、近くの店舗の案内で確かめてください。

頼む前に、次のことを確かめます。

  • 貼りついた写真や、シートがくっついた写真をどう扱うか(はがす作業をするのか、しないのか)
  • 写真1枚ずつのデータになるのか、ページ全体のデータか、両方か
  • アルバムを預ける期間と、返ってくるときの状態

取り出した写真のしまい方

取り出した写真を、また別の粘着式のアルバムに貼り直すと、同じことがくり返されます。

  • 写真をはさむポケット式のアルバムや、写真用の封筒・箱に入れます。
  • アルバムの何ページ目にあったかを、写真の裏には書かずに、メモした紙を封筒に一緒に入れます。
  • 湿気・光・熱を避ける置き場所は、「写真や手紙の原本を傷めずにしまう」にまとめています。

空になったアルバムを手放すときの出し方は、「写真・アルバムを処分するときの方法」をご覧ください。

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